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メディアとかウェブとかネコとかそこらへん。たまに日記。

「伝える」は奥が深い。メディア編集者3人が語る”これからのストーリーテリング” #AWAsia

2018年5月14日〜16日に、東京ミッドタウンで開催されているAd Week Asia。会社の偉い人から関係者向けのチケットをもらったので行ってきました。

Yahoo! JAPANも関係の深い「Oath」に関連するメディア、ハフポやEngadget、Tech Chrunchが集まり、これからのメディア運営について話す会がありました。こちらもメモを残しておいたので、どうぞご参考までに(展開が早くてメモでカバーできた量は少なめです…)。

ちなみに、ほか記事は以下です。

Googleは、機械学習でどうマーケティングを変えようとしているのか #AWAsia - @d_tettu blog

6秒でメッセージを届ける方法とはーーYouTube動画広告の効果的な作り方 #AWAsia - @d_tettu blog

LINE 桜川さんの話す「もっと読んでもらうための工夫」が実用的すぎてめちゃいい #AWAsia #LINE_AWA - @d_tettu blog

 

  • 5月14日(月)13:00〜@東京ミッドタウン
    • Yahoo! JAPAN 岡田 聡さん
    • ハフポストジャパン 竹下 隆一郎さん
    • Engadget 矢崎 飛鳥さん
    • Tech Chrunch 木村 拓哉さん
  • ストーリーテリングのこれまでとこれから……メディアは今、価値をどう作っているのか?
    • 竹下)本をいざ売り出すと、数百人が作っている。その人たちが買う、配る、広まる。まずは数百人規模をつかむことが大事。そこからマスに広がるという構造がある。
      • 一人ひとりがハフポのファンになって大きくなっていく、そういったかたちのストーリーテリングが大事かなと思う。
    • 岡田)iPhoneが出てきてから、表現の多様性、コミュニティ形成、あらゆる面で情報流通が変わりつつある。
      • これまでやってきたこと、これからやりたいことを聞きたい。

 

  • 何を変えず、何を変えていくのか?
    • 木村)TechCrunchぽさ、言葉遣い、文体などのぽさは残していきたい。
      • 岡田)文体とはどうやって決める?
      • 木村)もともとはUS TechCrunchの読者でもあった。読んでいて、TechCrunchだとこういうふうに書くのかと学んだ部分がある。奥深い。文化的な存在。
        • 岡田)それぞれテイストはある。
    • 竹下)ハフポストはみんながもやもやしていることを言葉にしようと言っている。言葉にしたあとにどこに届けるのかは変わっている。Facebookだったのが、Y!Jになったり。配信先に注意をしないといけない。
      • 岡田)PFはアルゴでころころ変わる。接点を最大化していくのは大事。
      • 矢崎)Twだと思ったら外部配信だったりと…
      • 木村)Fbが一番の流入元だったが、変わりつつある。トレンドをつかむのは必要。
        • 竹下)そこがOathの強み。グローバルのネットワークに入ってくるので、情報感度は高い。第一歩第二歩がOathだと早い。
      • 岡田)日本独自でそれぞれ話すことはあるのか?
        • 竹下)働く場所は同じだったり違ったりするが、ローカライズを顔合わせてできる。そこが強み。
    • 矢崎)顔を突き合わせて話はする。記事の連携/やり取りもする。
  • 竹下)Fbなんて勝手に変えて困る。自分たちの思いをグループとして伝えられたらと思っている。そこを突き合わせてコミュニケーションできたら嬉しい。
    • 岡田)Y!Jという届ける側としても、見たいと思っているユーザーに届けるのか。PFとしてそこは考えていきたい。
      • 今メディアが求められていることは、単なるコンテンツメイキングだけではない。
      • 「伝える、伝わる、動かす」ための手法はどういったものがあるか?

 

  • 「伝える、伝わる、動かす」について
    • 竹下)「次の行動につながる」は大事。リアルイベントを大事にしてきた。イベントにくるのは相当なエンゲージメント。
      • 平日に遅刻せずに来るのが9割。そこが珍しい。その行動を指標として測ろうかなと思っている。
      • 数十人が「今日のハフポストのイベント出席しました」という人の動きを見ていると、ムーブメントになっている印象がある。
    • 岡田)TechCrunchは大規模なイベントをしている。
      • 木村)11月ごろに開催している。2,000人を超える参加者。特にスタートアップは一つのコミュニティ、そこに参加することが大事。イベントを通じてスタートアップを知ってもらう、つなげる。
        • コミュニティの役に立つという取り組みをして、レピュテーションを高める、それによってビッグなスピーカーが登壇する。そういう好循環を描きたい。
      • 岡田)具体的にどういった点で良かった?
        • 木村)イベントに登壇したから出資が決まった、ユーザーが増えた、ということがある。
        • スタートアップ業界にはTechCrunchがいなきゃね、という雰囲気ができる。第一想起としてTechCrunchが挙がる。それによって情報が集まる。
    • 岡田)EngadgetはAppleコミュニティに対して強い印象があるが。
      • 矢崎)今はメディアに頼らずともAppleについて情報は集まる。テックに限らずそう。
        • 新しいiPhoneが出るときにはその前に既に触れている、という状況を構築する。
        • 数社の媒体のうち一つなので、料理の仕方が大事。例えば、これまでiPhoneを撮ってきたプロのカメラマンを使ったり。
    • 岡田)ハフポはキャンペーン的な展開をやっている。
      • 竹下)#Metoo は日本でも集中的に配信したが、日本でも盛り上がってきた。何か言葉を与えてキャンペーンをすると、継続的に読まれる。
      • 矢崎)テックはストックが難しい。
    • 岡田)特化型の強みはどうか?
      • 矢崎)まだ挑戦中。英語動画の自動翻訳をやっている。
    • 岡田)広告市場がついてきた、動画に対してはどうか?
      • 木村)今は重点的にやっているわけではないが、3分ニュースみたいな感じで出したりもしている。動画を見ると、もじゃ頭のアメリカ人が面白かったりする。コメンテーターのパーソナリティで惹きつけるようにしている。
      • 自分は1年半くらい前までカナダに住んでいた。日本だと満員電車で動画が見られない。音声なしで字幕だけ出てくる動画が出てきたと思うが、市場環境の違いによって見られ方は異なる。
  • 竹下)動画市場について変化は激しいというか、競争が激しい。Abemaがかなりリソースを費やしたりしている。
    • Student Editor、プロの社員より数字を稼いだりしている。
    • その人たちに品の良いYouTuberになってほしいとも思っている。(山口メモ)※一部「ここだけね」という話があったので、そこは省きました。
  • どんな指標でメディア運営をしているのか?
    • 竹下)読了時間を見ている。記事に対してどれだけ読んでくれたのか。媒体資料にも載せている。時間も率も見ている。同じPVでも価値が違うよねと。
      • 今なら4分という数字も出てきたりしている。
    • 矢崎)読者の購入行動も見ている。実際に生活を変える指標であるので。現状はそこまできちんとしたものはないが、同じクライアントで別メディアに広告が出たとして、Engadgetが購買率が高かったと出た。それが全てじゃないかなと。
      • 岡田)要因は?
      • 矢崎)買いたくなる記事。読んで、ほしいとなる記事。
    • 木村)PVも見ているが、記事に対する意見が出てきたのかは定性的に見ている。Twがあるので簡単になったが、コメントも。
      • 記事を書いてユーザーが増えましたと言われることがあるが、前に言われたのは「記事のおかげで改善できました」と言われたことがあった。
      • 実際に使って正直ここが微妙と書いたところ、Twでその意見が浮き彫りになった。で、改善に。企業を褒めるとかアプリを褒めるとかではなく、自分の意見を入れた記事でそこまでいったのが嬉しかった。

 

  • 岡田)反応などユーザーシグナルをどう捉えるか?
    • 竹下)がっつりのクライアントは「ハッシュタグ作りませんか?」と提案している。言葉を作って、そのコミュニティを作る。そのほうが喜ばれる。
      • Twハッシュタグは本音。それが出てくるほうがいい。意見や思いの可視化。企業だと商品名を入れがちだが、メディアだと社会っぽくしたりできる。
    • 矢崎)ブロガーさんがわりとEngadgetのコミュニティに入ってきてくれる。いわゆる広い層に対してはあんまりアプローチできていない、課題。女性を取り込みたいと思っている。ハフポと記事のやり取りをして、ユーザーの流し込みをしている。
      • 岡田)その結果がどうだったのかデータの見方も多様になる。

 

  • 岡田)3つのメディアはそれぞれPFやニュースアプリに配信してるが、存在感をどう出している? 配信戦略について。
    • 矢崎)Y!Jは技術的な難しさもある、画像に関する仕様が〜とか。記事によって配信先を変えたりしている。
    • 木村)時間帯を気にしたりはしているが、各PFがあって、配信先に合わせた記事を作るのが重要なのではなく、TechCrunchとしての記事の品質を上げるのが大事。
      • 岡田)滞在時間は大事な指標かと思う。
      • 竹下)滞在時間でいうと、文体から変えている。Y!JだとY!J向けのリード文を作っている。広い読者に読ませる場合は、いきなり#Metoo について話しても伝わらなかったりする。
        • LINEはあえて学生に見出しを考えてもらったりする。
    • 木村)基本的には最後まで読まれたかどうか、滞在時間はそこまで長くないが、読了で見ている。CTRにつながっていないときはTwの文章で別にテキストを変えている。
      • 見た目とサムネを変えたりするのは結構な頻度でやっている。
    • 矢崎)同じくリード文は工夫している。最後まで読んでもらおうと。
 
  • 岡田)伝える内容と届け方、それを工夫してエンゲージメントが作られると思った。プレミアムメディアを目指すため、どうするか?
    • 竹下)コミュニティに注力したい。個別に意見、シグナルが大事。そこがOathの強み。広告もテックも、メディアもやっている。人間臭い部分が大事になってくるのでは。
      • Facebookもザッカーバーグの考え方で変わったりする。そこをベースに作っていくのがインターネットでは。
    • 矢崎)人間臭い。いくらでも個人で情報発信できる時代なので、素人の媒体と一緒じゃないというのは伝えていきたい。
      • 効率を求めたらコタツ記事になるが、そんなことできない。メディアがなくなる。存在意義がそこにあるので、取材して最前線で品質の高い記事を出していきたい
    • 木村)TechCrunchイベントを強化して、コミュニティ内での存在感を高めて、「なくてはならない」と言われる戦略をとっていきたい。
 
  • 岡田)編集のキーパーソンに実践的な、人間臭いことを聞けたかと思う。人間臭いポイントが重要視されつつある、滞在時間につながる。コンテンツをお届けする立場ではあるが、人々をインスパイアし続けられたらと思う。

注釈:高速でまとめたので、聞き取れなかった箇所は省いたりしています。誤りがあった場合はご指摘ください。

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Googleは、機械学習でどうマーケティングを変えようとしているのか #AWAsia

2018年5月14日〜16日に、東京ミッドタウンで開催されているAd Week Asia。会社の偉い人から関係者向けのチケットをもらったので行ってきました。

Google機械学習xマーケティングのセッションがあったので覗いてきましたが、これまた面白かった。どこかで耳にした話ではあったものの、なるほどこういうことだったのかと。

やっぱりGoogleすげえなあ。

ちなみに、Ad Week Asiaに関連するほか記事はこちら。1日で4つほどログミーしたよ。

LINE 桜川さんの話す「もっと読んでもらうための工夫」が実用的すぎてめちゃいい #AWAsia #LINE_AWA - @d_tettu blog

6秒でメッセージを届ける方法とはーーYouTube動画広告の効果的な作り方 #AWAsia - @d_tettu blog

セッション内容

 
 
  • Google Photoがお気に入り
    • 特定の場所、名前で検索することができる。
    • レーニングと検索して、ある画像を出すことができる。
    • 「筋トレ」だとジムが出てくる、元気(息子)と検索すると、息子が出てくる
  • Gmailにスマートリプライという機能がある。
    • 内容に応じて返信文章を考えてくれる機能。
    • 写真を撮って、自動で文言内容を翻訳する。
 
 
  • Audience
    • 指定した顧客セグメントを抽出して、似たような検索行動をとっている人を特定して、広告配信の最適化を進める。
 
    • マイナビバイトはこれにより効率化を進め、65%の申し込み増を達成。
  • Automaiton
    • スマート自動入札
      • 自動化してリソースを節約し、より価値ある業務にリソースを投下することができる。
      • ある特定のワードに入札している場合に、より効果的な配信方法を絞り込むことができる。
    • DSA:動的検索広告
      • 運用者の思い込みで属人運用がされていたが、DSAを使うと、関連性の高いLPを誘導することができるようになる。
  • Attribution
    • 貢献度をどう分配するかを指す
    • 主流はラストクリックだったが、これからはData Driven Attribution。
    • シュートを決めた人がチヤホヤされるのではなく、過程で貢献した人も評価したい、というもの。
      • 事例:結婚までの道のり
      • どこが良かったのか、「井の頭公園のデートが決め手として大きかったですね」みたいなことがわかったりする。
 
    • DDAだと、機械学習に基づいて貢献度を割り当てる。、また、モデリング対象もCVRベースで絞れる。ウィンドウも長め。
  • どうやって見ていくのか
    • Last Click Attributionだと、カスタマージャーニー的には限定的な視点になってしまう。
 
    • Data Driven Attribition。DDA DSA Atrtribution
      • リアルタイムに入札単価を調整する、ユーザーデータを使って、顧客セグメントごとに配慮する、これによりビジネスの成長に役立てる。
 
 
  • 今日の内容をマーケティングに活用した、Loco Partnersの事例
    • 宮下さん:Reluxのマーケティングとプロダクトを担当している。
      • サッカー代表の香川さんにアンバサダーに就任していただいた。
 
    • Reluxとは
      • ユーザーと宿泊施設をマッチングさせるビジネス。
      • 予約をしていただくことで、送客手数料(予約手数料)をもらう。
        • 競合も一緒だが、ユーザーも宿泊施設も量を増やすモデル。
        • ただ、Reluxは数を絞っている。全国で約1,000件。じゃらんの5%以下。
        • 独自のグレードで分類している。ユーザーレビューだけでなく、格付けしている。
          • 年間100泊するスタッフがいて、その人が評価する。これが評価をいただいている。
          • 実際には「失敗したくない」というシーンにおいてご利用いただいている。その結果、満足度が1位に。
        • 会員数は100万人を超え、海外ユーザーにも利用されている。
 
  • 3つのAにもとづいて整理する
    • Audience
      • 類似の新規ユーザーへのリーチを強めていく。
      • 既存顧客でもリマーケティング。既にリーチしていた人に再度アプローチ。
    • Automation
      • GoogleのAIがクリエイティブなどを自動で組み合わせ、ターゲティングし、入札もしてくれる。
      • マーケ担当者が個別にPDCAを回していたが、工数が浮いた。
        • 浮いたリソースでクリエイティブ100以上をテストしたり。
 
    • Attriobution
      • 投資をラストクリックから全体最適するように。
      • ユーザーの検索過程が複雑になりがちだが、前段階を全く評価できていなかった。
        • 最初に「長野県 温泉」と検索していたが、そこから「アンダリゾート別邸」「アンダリゾート割引」と行動した。こういった経路が可視化/最適化されたので、最初のワードにも入札できるようになった。
 
 
    • リスクをとらないことがリスク。これがReluxで大事にしていること。
      • 切り替え当初は凹んだこともあったが、学習タームとして捉え、結果を出すことができた。
      • 変化というリスクを犯さないことが、将来的な事業リスクになりうると考えている。
      • 機械学習の導入は確実にチャンスである。目の前のリスクにおそれず、リスクテイクしてゲインをとっていきたい。
      • AIの学習期間も大事。いち早くかじを切って、学習させる。その結果を出す。今後も続けていきたい。
 
  • 今後の展望
    • 動画施策、クリエイティブ改善を続けて、売上最大化を狙いたい。

注釈:高速でまとめたので、聞き取れなかった箇所は省いたりしています。誤りがあった場合はご指摘ください。

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会場で配布された資料はこちらにまとめてあります。

think with Google

6秒でメッセージを届ける方法とはーーYouTube動画広告の効果的な作り方 #AWAsia

 

2018年5月14日から開催されている、Ad Week Asiss@東京ミッドタウンYouTubeとか冒頭に出てくる6秒動画の効果的な使い方について、博報堂ケトル、PARTY、読売広告社の方々が事例を紹介していました。

こちらもメモったので、ここに残しておきます。ちなみに、ほか記事は以下

LINE 桜川さんの話す「もっと読んでもらうための工夫」が実用的すぎてめちゃいい #AWAsia #LINE_AWA - @d_tettu blog

Googleは、機械学習でどうマーケティングを変えようとしているのか #AWAsia - @d_tettu blog

 

  • 皆川)方法論はいろいろある、バズってもどれだけ効果があったのかわからないことがある。制作者の視点からできるだけ多くのことを伝えられたら。
    • 明日から役立つ話にしたい。なるべくどうやって作ったのかを話したい。
    • 営業だったこともあってYouTubeを勉強した。何をなるのかはクリエイティブだが、どこでやるのかも重要。表現と仕組みどちらも大事。
  • バンパー広告って何?
  • 2016年に公開。ブランド効果測定が可能なツールを持っていて、9割が効果ありと認められている。
    • 6秒が最適と。ユーザーは広告を見にきているわけではないが。 
  • 事例:
    • Audiスポーツ。3.2秒でスピードが乗る、みたいな事例。

  • YouTubeの数値(ちょっとメモが怪しい)
    • 視認性が高く、音声がオンで見られている。
    • 95%が音声オン。広告フォーマットは様々なものがある。
    • YouTubeの70%はモバイル
  • クリエイティブに関して言うと
    • クリエイティブの要素でROIに貢献するのは50-70%。大きな成功要因。ここに関して事例をいくつかもってきた。
  • ちゃんと分析してみると……
  • 情報過多は避けるべき、色や言葉でメッセージを残すのは大事、要素を減らす。
  • キーメッセージはナレーションとテキストで連動しているとベター。
    • YouTubeのuxと関係あるのかもしれない。
  • 中村)制作側からすると、気づいたら文字を小さくしたり、要素を増やしたりしがち。「ここはおさえおけ」を守るのは大事。
    • 皆川)試写はモバイルでやったほうがいい。

  • ダイワのつみたてNISA
  •  

  • 皆川さんの事例
  • 「嫌われ者を人気者に」
  • 見る側からすると、動画を見にきているので邪魔でもある。そこをどうクリアするか。
    • サントリーの明日のレモンサワー。曜日ごとの気分に合わせて飲むことを誘引する。 

    • CMと同時展開。ターゲットはお酒をよく飲むサラリーマン

  • バンパー広告が最適な理由
    • 広告枠自体が嫌われない
    • 6秒であることが大きな要因。
  • 嫌われないキャスティング
    • ただ2人が仲良いというだけで、20万再生された。広告なし。日本人が好きな2人がいいのではと。

  • 嫌われないタイミング
    • みんな働いているので、嫌われないタイミングが大事。毎日別のメッセージを詰めて嫌われないようにした。
 
  • 明日のレモンサワーについて言うと、スマホを持って行ってくれたら最高だし、切り方と届け方はいろいろある。
    • 中村)クリエイティブが勉強して戦略ではなくアイデアに落とし込むのが大事
    • 皆川)こんなのできるんだーってことがある。YouTube側も情報提供してくれる。
    • 中村)イッテQが強い。心を許してるから、「これだったら時間を費やしてもいいかな」と思える。この動画もそう。
  • 皆川)ボーッと見てるのがモバイル動画のマインド。タレントが好かれていると、掴み方が変わる。
  • 中村)抱き合わせで良い。バンパーだけに使おうとするとキツいが、CMと一緒にやるとベター。説明不要なので早い。
    • 動画を見ようとして立ちはだかってくるとウザい、第一印象が鬱陶しい。6秒はギリギリ。嫌われないのも作戦。
    • 柴田)企業が伝えたいこととユーザーが見たいものの中間を作るのが広告。ギリギリ待てるクリエイティブを作ること。
    • 皆川)事例は様々あるが、みんな嫌われないことを意識している。全員が念頭に置きながらやるべきことじゃないか。
 
  • 中村さんの事例 - 動画広告のアジャイル開発がテーマ
    • マッハバイト  

      •  6秒でそれぞれの仕事を終わらせるクリエイティブ。
  • 広告制作におけるアジャイルとは
    • 広告制作は振り返らない。プレゼンやって監督呼んで、内容握って撮って編集。アジャイルはサイクルを最小化してぐるぐる回す。
    • リニューアルしたマッハバイトを売り出したい、すぐ決まってインセンティブが入ることを刷り込みたい。という目的。
    • その中で、6秒って辻斬りみたいな感じなので、良くも悪くも一発ネタであることを念頭に置いた。
    • 一発ネタであればあるほど、やってみたら「こっちの方が面白かった」ってある。思い付いたらそっちもやらせてくれやっていう進め方。
    • 左脳的にコンテンツを仕切れないものがチラホラある。「作り方を作る」。
    • マーケ的には効果がめちゃあった。題材的に効果につながりやすいものだった。
    • 「バイト探しはーー」と残ると、純粋想起でみんな使う。名前を覚えてもらうことと第一想起になることを目指した。
  • 皆川)よくやれたなと。
    • 中村 リブセンスは意思決定者の社長が見てくれる。「任せる/GO」を決めてくれるので握りやすい。
    • ただ、客観的に見てクレームが入るかもしれないという相談はしていた。
  • 疲れたおじさんが癒されるといいなあと思って作った。サラリーマンの癒しのスープ。
  • 20以上を作った。アジャイルでやったみたいな感じ、現場で回した動画もある。
  • グラフィック的である点。
    • 出てくる人のアクションだったり言葉がキャッチー。
    • いいことをいっぱい言ってもいいのでは。総集編的に全部を見ると、メッセージが詰め込まれている、と。
    • バンパー意外にも15秒強制視聴verも作った。撮ったもの詰め合わせ。リタゲ。
  • 中村)リタゲって数字がいい。見ちゃう、伝わる。
    • 柴田)バンパーを視聴した人には総集編を出す、その人にはリストで全部見せる、という循環が生まれた。
    • スキップした人にはスキップした人向けの動画も撮った。「スキップしたでしょ? 」みたいな。
  • 皆川)複数タイプがあって、それが有機的につながっている。これがバンパー広告のあり方なんじゃないかなと思った。
  • 中村)「6秒で出てきてCVRにどれだけつながるの?」って思いがちだけど、有機性を検討したり、CMと一緒に展開したり、やり方はいろいろある。

 

注釈:高速でまとめたので、聞き取れなかった箇所は省いたりしています。誤りがあった場合はご指摘ください。

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BuzzFeed Japanを離れることになった

交渉、立ち上げから参加していたBuzzFeed Japanの業務を減らし、Yahoo! JAPANに主務を戻すことになりました。一応、ポジションとしてはまだ残っているのですが、少しずつ仕事量を減らしていくつもりです。

2014年だったかに社内で声をかけられ、拙い英語で向こうの役員とやりとりしていたのが懐かしい。英語、全然できないんですけど……と心細くしていると、「大丈夫!やりながら覚えるから!」と先輩が励ましてくれたことを覚えています。

実際、なんとかなるもんですね。多方面にご迷惑はおかけしましたが、BuzzFeedの元々のカルチャーもフィットしたからか、あたたかく迎え入れてくれたように感じます。大企業にいながらベンチャーの立ち上げ〜グロースまでの経験を積めるなんて、なかなかない。

社会人人生の半分以上はこの仕事に費やしたわけで、今回の異動に際して胸にくるものがありました。送別会で泣いちゃったなー。わーん。

USに行ったときはこんな風に遊んでました。いやまあ、実際は静かにみんな仕事してたんだけどね。

「Be Experimental」

BuzzFeed CEOのジョナが日本にきたときの思い出。「新卒くらいの若い人が入ってくることも多くなってきて…若手に一つ、アドバイスをするとしたらどうする?BuzzFeedの大事なポイントってどこにある?」と飲みながら聞いたら、こう返ってきました。

「『実験的であれ』ということだね!それが一番大事!」

BuzzFeedはもともと、ジョナの実験がきっかけで生まれたメディアです(ナイキにブラック企業を意味する「sweatshop」の刺繍を注文、CSとのやり取りを公開したらめちゃシェアされたっていう一件)。ニッコニコの笑顔でずーーーっと実験が全てと言っていました。

また、自分のこれからについて少し考え始めていた時期、あるVPに1on1で相談したときにも同様のことを言われました。これからの人生、どういう選択をしていけばいいんだろう?すると彼はこう答えました。

「Ryo、学びがあるかどうかだよ。そこに新しい何かがあって、学びの機会を得られるかどうか、それにワクワクできるかどうか。それを考えの軸にしてみたらどうかな」

実験的であること、そこから学びを得ること、そしてそれによって成長を続けること。組織としてだけでなく、個人としてもこの姿勢に影響を受けてきたように思います。

次の「学び」

というわけで寂しくはありますが、次なる学習機会を得るぞ〜頑張るぞ〜な心境です。Yahoo! JAPANでは、コンテンツを作ったり/編成したりする部署に所属することになります。分析・戦略をやってくれとのことで。

しかしまあ特定のサービスに紐付いていないので、完全にフリーダムです。「あのー、今のところ何か決まった業務ってあります?」「ないね。課題感の共有だけするから自由に泳いで」おおおすげえなw

いきなり一人事業主な雰囲気があるので、これから各所に行脚したり、相談しに回ったりする予定です。社内外を問わず、メディア面を良くするために動き回る所存。みんな〜〜〜〜飲みだったりお茶だったりしましょう〜〜〜〜〜!情報交換させておくれ〜〜〜〜!

あれこれ詳細は会ったときに話そうや。FbとかTwで連絡ください。引き続きよろしくお願い致します。

データを見続けて6年。ウェブ編集者が知っておくべき13のルール(消さずにすんだ)

(アドベントカレンダーで13日までに何か書く、と言いつつこんな日になってしまいました)

これまで某Yahoo! JAPANや某BuzzFeed Japanでデータを元に編成 / 編集 / 目標設定 / 評価などをしてきました。たまに書いたり撮ったりしますが、主にはグロースと業務改善。

データを使ってメディア面を伸ばしていく、打てる手は全て打て、みたいな感じです。PDCAよりもOODAループ派です。

現場レベルでいうとデータを見て細かいメソッドを抽出したり、各プラットフォームのアルゴがどう変化しているのか分析したりしています。Facebookがマジでエグい。

で、編集界隈の人たちと話をしていると、データにふれる機会がなかったり、そもそもデータをどう見れば良いのか分からないという雰囲気を感じます。データ面白いのになー。

というわけで、これまで見つけたぼんやりとした法則を共有しておこうかなと思います。データを実際に出せないのは察してください。

「いいサムネ」の条件

いいサムネとはユーザーの目に留まる / 知りたい気持ちを後押しするサムネです。クリック率を高めるサムネですね。どんなサムネがいいの? こんな感じです。

  • 人の顔出しは鉄板
  • 寒色系より暖色系
  • クリエイティブ素材より一般人ぽい投稿
  • 内容全見せより内容チラ見せ
  • テキストなしよりテキストあり
  • どこか「不安定さ」を感じさせる

後半の3つはわかりづらいかと思いますので、いくつか事例をご紹介しますね。

 まず、「内容チラ見せ」。これでafter写真を全部見せちゃうと、記事をクリックして読む必要性が減っちゃいますよね。なので、ここをあえて隠す。これで数ポイントCTRが変わります。

テキストあり。サムネにテキストを載せるだけですね。これ、思ったより効果的です。

「不安定さ」について、これとか最高の事例だなー。不安定すぎてとてもいい。「不安定さ」とはこういう感じのことを指します。

「不安定」の度合いにもよりますが、いいサムネだと二桁CTRいく場合も。

スポーツでもバスケ、自転車なんでもいいので、動いていたりバランスを欠く姿勢だったり。「安定さ」よりは「不安定さ」です。 

 「いい見出し」のTips

ここで言う「いい見出し」は、単純に記事内容を適切に表現し、クリックされる見出しを指します。釣りはダメだよー各プラフォのアルゴに殺されるよ。

  • 数字を入れる(偶数よりは奇数)
  • 漢字は多用しない
  • キモとなる言葉は見出しの冒頭に入れる
  • Facebookはシンプルに(15-20文字ほど)
  • Twitter投稿文言は文字数あんまり関係なし(15文字も130文字もあんまり変わらん)

「表現が上手いかどうか」「ヒキのある単語を使っているかどうか」よりも、まずは可読性です。いくら上手な表現でも漢字ばかりで読みづらい! だともうダメです。

また、人間は左から右に読みます。見出しの前半と後半の単語を入れ替えただけでも、クリック率は変わります。 

というか、そもそもネタが微妙だと全然ですが、まあそこは置いておいて。「落差を感じさせる見出しかどうか」みたいな定義の複雑なテクニックについてはまた別途。そのステージは分かる人は分かるし、分からない人は分からないレベルです。

まあサムネもそうですが、基本的には「どこで読み手にとっての疑問を作るか」がベースにあります。この写真どういうこと!? "理由""とは"ってなに? 続きどうなったの? といったような疑問符を、サムネ / 見出しで作ることが基本ですね。

「読まれる記事」の留意点

読了率。ページをクリックしてもらえて、かつちゃんと読んでくれる記事ってなんだろう? まず気をつけたいのは2つだけです。

  • ひらがな
  • 平易な構成

漢字でゴミゴミしている記事は読まれません。ひらがなを使う、多めに改行する、中見出しや引用符を活用する、途中で写真を挿入する。これだけで読了率はガンガン変わります。

500〜1,000文字だとあまり変化はありませんが、それ以上となると明らかに変化が生じます。上記を丁寧に工夫している人と、そうでない人と二桁ポイント以上と、かなり差が出ちゃいますね。

「上手に表現する」なんて要りません、「丁寧に書く」のが大事です。

どこで / どうやってデータを得るのか

クリックやインプレッションといったデータなんてどこからでも得られます。なんなら自分のTwitterアカウントでもOKです。サイト外で簡単に確認する方法はこんな感じですかね。

  • Facebook広告でABテストする
  • Facebookページに同時投稿する
  • Twitter広告でABテストする

このあたりでインプレッション数あたりのクリック数を出してみれば、何がどうクリックされたのか分かります。

各投稿に5,000円とか1万円とか出して、何をどう変えればアクションがどう変わるのか、地道にデータを蓄積しているベンチャー企業もありますね。動画まわりなんて特にそうです。

12月や3月末は企業側の出稿数も増えてくるので、それ以外の時期に出稿してみるのがおすすめです。単価が……

あとはbitlyの短縮URLであれば、URL末尾に「+」を入れてブラウザで叩けばクリック数や流入元が分かるし、GoogleのキャンペーンURLビルダーを使えばGoogle Analyticsも流入数が把握できます。

このあたりも使ってみると面白いです。記事中にリンク挿入したある箇所のCTRがざっくり分かる、とか。

あと、Facebookのaudience insightはとても面白いツールです。

ある属性のユーザー数がざっくり分かる、というツールですね。「東京在住でスターウォーズが好きな20代女性は何人いる?」みたいなデータが出せます。

※ただし、属性のタグ付けはかなりざっくり目なので、あくまでも参考値として。

これを使えばありがちなぼんやり議論も避けられますね。

「この話題に興味ある人はいっぱいいるから!」「いま注目を集めているネタだから!」。で、実際のマーケットサイズはどれくらいなんでしょう? こういったツールを使って大まかに推察するのも一つですよね。

書けないこといっぱい

まあこの手の話って書けないこといっぱいあるよね。書いててすごくぼんやりしてしまった……データとかマーケとか興味ある編集の人は適当に飲みに行きましょう。

ちなみに、BuzzFeed Japanではこれ以上の多様なデータを見まくってゴリゴリ現場を回す職種もあります。ビデオグラファー、SNS担当者、ビジネス・アナリストなどなど。興味のある人はこちら

あと、別途インタビューについてアンケートを募集しています。年末年始にまとめるつもりなので、興味のある人はご回答をいただければ幸いですmm

※回答後に編集の必要などありましたら、Twitterなどでお声がけください。

次回は各プラットフォームの状況について書こうかな。

追記:会社のチャットで晒されたりしましたが特に何も言われなかったので、残しておきます。まあ大丈夫だろう。

同人誌「#失恋手帖」、思ったよりみんなTwitterで情報収集してた件(通販はじまりました)

先日、文学フリマで同人誌「失恋手帖」を販売しました。タイトルそのまま、人の失恋話を集めて編んだ一冊です。

海猫沢めろん先生のインタビュー、チョーヒカルさんや宮崎智之さん、弊社BuzzFeed Japanの嘉島唯御大のエッセイが掲載されています。

同人誌を作るなんて初めてだったのですが、これが超面白かったんですよ。

内容ももちろんですが、「いろんな人と協力して何かを作り、それをリアルの場で売る」というのがすごく楽しかった。文学フリマで100人を超える方にご購入いただき、1日を終えて内心(うわぁぁぁ〜〜〜!!)ってなりました。

インターネットの世界ではそれこそ桁の違う世界に情報を届けているわけですが、それとは全く別の刺激でした。目の前で本を手にとって読んでくれる、買ってくれる。すげえ!!!!

で、買ってくれた人に「どこで知りましたか?」って聞いてみたのですが、1/3〜半分くらいが「Twitterで見かけて、気になって……」という方でした。

数日前〜当日にかけて、編集部のみんなでちまちまツイートしたりしていたのですが、思ったよりみんなTwitterで情報収集してるんだ! 興味深い。

 ↑ 簡単にまとめたのですが、なかなか色んな人たちがツイートしてくださってありがたいかぎりで……(すごく嬉しい)。

というわけで、とらのあなで通販がはじまりました。とらのあな以外にB&Bやノオトが運営しているコワーキングバーでも販売される予定です。

気になった方は見ていただければ幸いです〜〜〜〜何卒mm

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「失恋手帖」の表紙

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【2010年】あの出版社は、新卒・採用活動でどんなことを話していたか


何となく昔の日記を引っ張りだしてだらだらと読んでいた。その多くは目も当てられない中学生ぽい文章で、ところどころ「うわああああああああ」となってしまうものだったけれども、興味深い点も幾つかあった。特に就職活動中のメモはなかなか面白い。なるほどーこの会社の人はこんなことを話していたのかー。

というわけで、ここでは2010年のメディア系の企業、出版社にしぼって気になった箇所を抽出してみた。なお、紛失したメモもあるので、もちろんここにはない企業もある。

ちなみに2010年はkindleが米国外でも発売と発表され、「電子書籍元年」の様相を呈していた(あくまでも様相だったけど)。

ところで、会社説明会の書き起こしって全然ないのね。あったら便利なのに。禁止されてそうだけど。

文藝春秋社

中の人からするとどんな会社なの?
  • 学生からすると若者向けの雑誌がないかも。おっさん向けの会社。社会のおっさん。
  • 85年続いた会社、特徴がある。軸は変わらないくて良い。
  • 文藝春秋の「社長日記」を読めばイメージが若干分かる。自由な活気ある雰囲気、変化はさほどない。
電子化についてどう考えているの?
  • ウェブ事業部があり、そこでHPやコンテンツを作り運営している。ウェブでも毎日接点を持つことはできるはず、「笑っていいとも」はタモリさんがいて毎日継続的に見られるようになった。
  • 電子書籍に関して言うと、やはり編集者の役割が生きるのではないか。作家とのつながりは強く、編集者からの発信も多い。持ちつ持たれつつ。
どんな人と働きたい?
  • 入社して好きなことをやれることはない、いい意味でつぶしのきく人間が良い。
  • 社員は350人くらいいて、全員が色んなタイプ。足りないところを伸ばすより、良いところを伸ばすと良い。
  • わからないことをちゃんと聞く人と働きたい、礼儀大事。

小学館

編集の人に話を聞く
  • 他紙の特集内容は出回らないのだけど、サライはキャラがあるのでバレる。「次あたりあれっすよね、時期的に?」みたいな。まあそれはそれで信頼されている。
  • 「ミーハー」って超大事。「おれこれ好きなんです!」だけじゃなくてみんなの興味あることに興味持つこと大事。
  • (ファッション系の編集では)トレンドは展示会に行って把握する、そこで情報収集して判断する。
  • 志望動機は明確にしよう、やりたい企画、目標を作ろう。
  • モニター会が重要、読者を呼んで話を聞いてフィードバックをもらう。
  • 新聞は毎日読め。雑誌は一覧性のメディア。

講談社

写真部って何してるの?
  • 写真は「代理体験」である。
  • 編集者、ないし企画者の意思を汲み取るの大事、コミュ力が欠かせない。
  • プロとアマの差は「アベレージが高いかどうか、最低限のクオリティが担保されているかどうか」。
  • 編集者の要求に応えてこそ。でも初心者でもOK。
なんで女性誌に男性編集者がいるの?
  • 視点の唯一性がある、そこが女性との差。
  • とは言え男性なので、ニーズを把握するのに周囲の人に話を聞くの大事、ふとした時に生の声を聞く。
  • 行動力大事、編集者は面白がってこそ。

小学館集英社プロダクション

出版不況だけど…
  • 電子書籍リーダーの隆盛で、今後は書店の意味が変化する。「足を運んでもらうことに価値のある書店へ」。
  • キャラクターなどライセンスの重要性が増すはず、そこはAmazonにはできない。
  • おそらくkindleはリーダー+映像視聴機器としても利用される。携帯よりも大きいので、映像を見たいというのは消費者の心理のはず。
  • かつての携帯の流れと同じで、そうなると、制作、ライセンスを握っている会社が強い。
  • 弊社は映像制作、ライセンスを用いたキャラクターなどの2次商品も手がけているので、そこに強み、魅力を感じる。

某出版系企業の先輩と飲んだ時のメモ

  • 「いやーちゃんとした仕事に就いたほうがいいと思うけどねえ」
  • 出版は上がつっかえていて、社会不適合者が多い。ただ、入ればなんとかなる。やりたい仕事は頑張ったらやれる。
  • 金が好きなやつは仕事もできる。
  • 出版系が生き残るには細分化して特化するのが良い、小さいニュースサイト、1次ソースをちゃんととってきてこれるところ。笑いとかサブカルとか。
  • 雑誌は嗜好品になっていく。

というわけでつらつらと書いてみたけれども、今思い返してみると上記に加えて「これからどうなる」という業界展望については、だいたいが「苦しくはなるだろうけれども、なんとかできるはず、仕事はキツイけど面白いよ」と話していたと記憶している。

どこも言うことはそれほど変わらないし、ライセンスを握っているところもそれは同じだ(新潮社は逆にライセンスがイマイチらしくて嘆いていた記憶がある)。

ウェブについての話は殆どなかったし、説明会出席者からの質問もなかった。たぶん興味なかったんだろう。ウェブやりたくて出版社の説明会に来るか?いたとしたらそいつは相当な変わり者だ。雇ったほうが良い。

まあ、気まぐれでただ書き起こしてみただけだ。

僕は偶然にしてなんとなくウェブの編集者になったけれども、当時あの会場にいた人たちはそれぞれどのような道を選んだのだろう。くっきりとした輪郭で思い出すのは、横に座っていた女の子が凛とした目で「文藝春秋に携わりたい」と話していたことだ。彼女は文藝春秋の編集部で今日も遅くまで仕事をしているのだろうか。

僕はそこまで強い希望がなかったので入社試験は受けなかった。もうきっと交差することはないんだろうけど、思い出してなんだか懐かしい気持ちになる。

Apple、ニュースアプリ発表の衝撃。サードパーティは死ぬのか。 #wwdc #apple

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「しおり」が欲しいために近所の書店に足を運ぶのです

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文庫に時々ついている「しおり」。出版業界ではスピンと呼ぶらしいあれ、今では新潮文庫しかつけていないという。

「しおり」をつけるために1冊あたり10円ほどの費用がかかるそうだが、新潮社はあくまでもそこにこだわる。

安価で軽装な文庫本といえども書籍であり、これを蔵書として扱う読者にこたえたい。
ほぼ日刊イトイ新聞 - 新潮文庫のささやかな秘密。

キュン

個人的にもすきま時間に少しずつ読み進めるスタイルのため、しおりの存在はとてもありがたい。しかし、前述したようにどの書籍にもしおりが付けられているわけではない。新潮文庫だけだ。

つまり新潮文庫以外の本を読む際は、何か適当な紙とかチラシの切れ端みたいなのを本に挟んだりするわけだが、これがまったくもってイマイチ。風情がない。

「帰りの電車内であれ、もうちょっと読み進めようかな…」なんて楽しみに開いた文庫のページが、「セブンイレブン○○店がOPEN! 開店記念にアイスが○○%オフ!」みたいな文字で占められていたらどんな気分だろう。

友だちがいなくても1人でバーに行けちゃうスタイリッシュ&センス・オブ・ワンダーな村上春樹だって、一気に生活感で溢れてしまう。

「セブンイレブン」とためしに僕は言った。「アイスクリームがOPEN記念で安くなるらしいんだ」。
言うべきではなかったのだ。チラシが氷河のように冷たくなった。

ないな、これは。

僕らは本というある種の「ウソ」を読みたいのだ。セブンイレブンにそんな機能はない。現実はどっか行ってくれ。ラッシャイマセーオマチノカタハコチラヘー…

そんなわけで、本を買う際は近所の書店に足を運ぶようにしている。その書店のおまけ、しおりが楽しみだからだ。

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既成品なのか手作りなのかは知らない。ただどことなく可愛らしさがあるし、肌触りの良さがある。少なくともセブンイレブンではない。

「あってもなくてもいいけど、あれば嬉しい」程度の存在なのだけれども、なんとなくこれが欲しくてその書店に通っている。どうせどこで買っても同じなら、少しでも好感の持てるところで買いたい。

猫もなんか興味あるみたいだし。

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出版不況が叫ばれて暫くが経つが、将来像はおぼろげなままだ。書店だって明るい未来があるわけじゃない。売り上げはどんどん減っていくし、地域の書店はがんがん閉店している。

ここまで書いておいて、僕はできるだけ紙の情報は電子化したいと思っているし、買った本で「もう読む機会はないかもな」というものは裁断してクラウド行きだ。

だけど、なんとなくふらっと書店で買うとしたら、何と言うか「しおり」みたいな存在がきっかけになるんだろうなあ。

別にそれはしおりでなくても、リアルイベントにおける交流だったり、手書きのPOPでもなんでもいい。「体験」であればいい。「体験」を提供するということはとても難しいことだけれども、なんというか「しおり」的な存在を提供しないと厳しいんじゃないのか。

インターネットの世界でも「なんか居心地がいい」とか、「ここは自分の場所だ」みたいな、アナログな感覚がサービスないしメディアを左右するところがある。このあたりはC Channel・森川さんのMediumのエントリーに、感覚的にはかなり近い。

原宿のお店で「これいいですよ」とか「これ最高なんです」という接客をすると、お客が寄り付かなくなるらしいです。
なぜかというと、実はお客はモノを買いに来ているわけじゃなくて、そこを空間として見たときに、自分の居場所かどうかをまずは意識しているらしいのです。
自分の居場所だと認識して初めて「そこの商品を買ってもいいかな」となるのだとか。
サービスやブランドも一緒で、自分らしいかどうか、みたいな雰囲気をいかに作れるかが大事かなと思っています。
時代の変化は、結局若い人しか作っていない — The First Penguin — Medium

インターネットにはインターネットなりの、書店には書店なりの、それぞれの「しおり」がある。書店でしおりを受け取って、なんとなくそんなことを思う。

「1次取材のメリットってなんなの?」の衝撃

ネットのキュレーションメディアがネット上の情報をコピペする時代、
一次取材の意味を出版社、ネットニュース編集者、広告会社の立場から語る。
ネット時代に一次取材のコストをどうマネタイズしていけるのかも議論したい。
(Written by 嶋浩一郎)
Program  |  iMEDIA MEDIA SUMMIT









koba-shu.hatenablog.com

半端ないなー。確かにEmbedと取材が必要なものと切り分ければ良いものもあるけれども、1次取材に対して「メリット」っていう言葉を使うんだなあ。

メリデメで語られるということは、取材それ自体が経済合理性の枠組みに入れられているということなんだろう。コストなど、それによって得られる対価が上回らなければ取材しない…えっ。

まあそういう時代なのかもしれない。無駄なことをする必要はないけれども、それってメリデメで語られちゃうんだなあ…。