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@d_tettu blog

メディアとかウェブとかネコとかそこらへん。たまに日記。

「豊かな暮らし」では一生出会えないであろう東銀座・蘭州の暴力的な肉丼

「豊かな暮らし」なんて欠片もないかもしれない、それでもここには懐の深さがある。フツーの中華料理に飽きたなら、東銀座の「蘭州」に行ってみるといい。

東京カレンダーの編集長による紹介文にはこのように書かれている。

盛りの良さに定評のある、銀座の名物店『蘭州』。人気の丼は、その名も「肉丼(¥1,100)」。厚めに切られた豚肉を、オリジナルの合わせ味噌で焼き上げた一品。ピリ辛な味わいが後を引く。+¥350の大盛りは、2人前以上の量。覚悟の上注文を。
編集長が『ぐるナイ』で紹介できなかったベスト銀座肉丼10 (東京カレンダー) - Yahoo!ニュース

惜しい。おそらく確かに初心者にはそれでいいかもしれない。しかし僕らには物足りない。真の蘭州に求められるのは決して「盛りの良さに定評のある」なんてものじゃない。そう、僕らが欲していたのはお上品な育ちの良さなんてものではなく、ただの肉だ。物量だ。暴力だ。

久しぶりに足を運んだ僕らが頼んだのは炒飯。そのあとにこう付け足す。

「その上に、肉ニラ丼と、麻婆ナス丼をのっけてください。プレートで」。

どーん

どーん

どーん

どこまでも暴力的な物量作戦に出る蘭州。まさか揚げ物まで出てくるなんて予想外だ。それにこの量は頼んでいない。甘く見ていたのは自分たちの方かもしれない。

そういえばさー、最近仕事でさーなんて話をしながらスプーンを口元に運ぶ僕ら。うまいうまい、やっぱりこれが蘭州だ、なんて軽快に話していた2人も、いつしか目の前の圧倒的物量に口数が少なくなっていく。

ビールなんて飲まずに水だけで2時間弱、僕らはその暴力的な肉丼に負けてしまった。「すみません、パックください」。あいよ、なんていつものように厨房に引っ込むおやっさん。お持ち帰りに対応してくれるなんてさすが蘭州だ。お残しは地球と蘭州に悪い、お天道様が許しても料理長は許さない(いや優しい人です)。

そんなこんなで2時間弱を丼と水で過ごす蒸し暑い5月の日。確実に太ったし胃にも負担がかかるかもしれないけれども、決して「豊かな暮らし」では出会えない美味さだ。

東銀座の「蘭州」はいつも僕らに学生の頃の気持ちを思い出させてくれる。そうだ、あの頃はみんなでこのバカでかい丼を分けあって食べてたな…。味もさることながら、すげえ量だ負けるな、なんて話をしながら食事をするあの空気がとても居心地が良かった。あれはあれで「豊かさ」だったのかもしれない。

メディア系のことを書くつもりが、気付いたらメシブログになりそうだな…。そういえばここは朝日新聞社も近いので、社員の方もときどき食べに来ています。

そんなわけでひとつ。2人で2000円でした。