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@d_tettu blog

メディアとかウェブとかネコとかそこらへん。たまに日記。

「ニュースメディア第二世代の行方」書き起こし

東洋経済主催のパネルディスカッション行ってきた

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写真は東洋経済編集長の高橋由里さん

メモまでに書き起こしなんぞ。誤字や齟齬などあればご指摘くだされ。敬称略。
また、ざっくり概要はこっちに。

「メディア第2世代の行方」語られたバイラルメディア隆盛の構造 - d_tettu's blog

メディアはどう生き残り、どう成長するのか 新旧の企業幹部が語る - withnews(ウィズニュース)

ちなみに具合が悪くて途中で帰ったので、2部はメモってません。ごめんよ。

SNとGunosyどっちが勝つ?会場の反応ではSNでした

「どっちが勝つと思う?」by司会者→会場の人たちはSNに手を挙げる。

Gunosy福島「ニュースアプリの市場はまだ5倍、海外を入れると10倍くらいの規模になっていく。一緒に盛り上げていきたい、っていうのを思う。ライバルは時間を奪い合う意味でゲームとかだったりする」

SmartNews藤村「全ての方々と握手をしたいと思っている。みんなパートナー」

福島「SNとの違いでいうと、情報を知りたいという潜在的意識のある方に、どう情報を届けていくか、そういった部分で違いが出るとは思う。この市場は違いが出にくい。検索もそう。それぞれそんなに違いは出ないのだけれども、ちょっとした部分で違いが出て、共存している。今はニュースを読んでないけど、そんな層にどう届けていくかっていうところで、SNもうまくやっているので、その領域で競争相手としてやっていけたら

紙の人をどう持ってくるか、という話

・キュレーションアプリが流通を担うけど、コンテンツ側としては?
産経・土井「産経ニュースをやっているけど、購読していない人に対しても、産経グループの情報を届けていくか、という課題意識はある」

東洋経済・山田「雑誌とウェブでコンテンツが食い合うと、雑誌が消費されなくなると考えている。食い合わない状態にしたい。なので、紙からの転載はしていない。ウェブはウェブでオリジナルの記事をやっていきたい。iPhoneとかデジタルな記事を多く出したり。そういった取り組みをすることで、オリジナルな記事を出して支持が得られるんだという実感はある」

ハフポ高橋「前任の松浦がインフラを作って、その上で私が構築していけたら。これから各国で立ち上げるが、モバイルビデオに力を入れている」

キュレーションアプリでも動画は強いの?

藤村「ニーズは感じるが、まだトライアンドエラー。動画をたくさん集めると喜ばれるのか、チャンネルを集約してテキストもあれば動画もある、そんな状態が良いのか。仮説をもって取り組んでいきたい」

福島「Gunosyでも提供していてニーズは感じるが、個人的にはFacebookでも動画を提供しているのを見て、やっぱり見ちゃう。自動で始まったりするのが意外と大事だなあと。音無しの動画だったり面白いなあとは思っている」

藤村「受動的に消費の仕方をするかというと、それはペルソナとしては違うかなと。メディアの各フォーマットごとに消費の仕方があって…ラジオとか、新聞とか。そのコンテンツのフォーマットによって、提供の仕方が変化している。蓋然性が高くなってきている」

藤村「誤解はして欲しくないのですが…スマホで長文は読まれる。特徴や特性、媒体に対するロイヤリティーなんかの組み合わせで、長文を読む人はいる。東洋経済さんとの取り組みなんかで分かってきたとこはある」

高橋「ものによる気はする。長文分析系のネタで、しっかりしているものであれば、読まれる」
高橋「スマホという閲覧特性でいうと、韓国と日本はぶっちぎってる。5割を優に超えている」

土井「読まれるものは読まれる。滞在時間が10分っていう記事もある。長いものが読まれないということはない」

山田「東洋経済はもともと長いw。ページネーションの意図としては、長いと読みづらいだろうなあという考えのもと。読まれるものはちゃんと最後まで読まれるし、スマホの環境が整ってどんどんハードルは下がるだろう」

それで食えるの?マネタイズどうやっていくの?

藤村「ポイントは、スマホのサイズ感の中で、劣悪なクリエイティブをユーザーに見せてお金を稼いでいくという、悪循環を断たなきゃいけない。それはここにいらっしゃる皆さんで協力して断つ必要がある。小さいスクリーンの中で良いものを見せたり、良いフォーマットを見つけたり…小さい世界で、大きなクリエイティブを見つけたい。どっちかというと、あの小さい世界ではダメなんだという意識を、みんなで持ってしまっているのが問題。年内にはみなさんに何かしらの解決策を提示できたらと思っている」

藤村「1pに15個の広告をはっても、役に立たないことが証明されているように思う。であれば、1つでもいいから、ちゃんとしたクリエイティブを提供する、それをスケーラブルにできれば。2、3種類でも、良いクリエイティブを提供して、悪循環を断ちたい」

藤村「(年内に何か出すということについて)皆さんがスマホで見ていて、これは気持ちが良いな、というものを。我々はこう考えています、というものを提示できれば。こういう商材でいきたい、他はやらないんです、そんな姿勢を。今までネットは後退してきた。広告を大きくすれば、あと1つ入れたら...そんな風にしてきた。身をもって実感してきた。広告ビジネスを変える必要性がある」

福島「CPにお金を回すことは前提として意識している。うちの配信システムを入れていただいて、レベニューシェアをする、そんな取り組みはしている。1pvで1円稼ぐことができる、そんな世界を作っていかないといけない。そこがキュレーションアプリの課題」

実際に編集部を持っているメディアを支えられるかどうか

土井「全てのメディアが、今の相場市場と比較して、良い値段で取れるかというと、厳しい気はする。紙の取材網をネットでまかなえるかというと、厳しい面はあると思う。媒体として広告出向元からどのように評価していただけるのか、そこへの課題意識がある」

高橋「ハフポも一緒。ブランド力を高めて、広告価値を高めていけるのか」

山田「PCもスマホもビジネスモデル自体は変化していない。Yahoo!などを取材したりしてきたけど、地道に信頼を獲得して、広告価値を獲得してきた。銀座一丁目戦略。人が集まれば、広告価値は高まるんだと。東洋経済も10月から広告をたくさんとっていく体制をとった。PVとってもマネタイズ体制が整っていないから、PV貧乏っていうのが起こっている。そうなると安易に課金に流れようとしたりする。だから、本当に汗をかいてやってるのか、というところをもう一度見直したい」

ジャーナリストの名前のブランドって、日本でそんなに高くないらしいけどどうなの

・ブランドネームでどこかに読みに行く、という人は日本だと3割くらいしかいない。海外だと6割くらいだけど。個別メディアでやるとなると逆風だとは思うが、どうなの?

藤村「キュレーションという枠組みで、個別の名前が希釈化してしまうという考えはあるのかもしれないが、うちでいうとチャンネルプラスというバーティカルで提供する場を設けている。そこではゆっくり、ちゃんとコンテンツを読む場となっている。上澄みを読んでいく喜びと、ブランド単位で読んでいくものと、両方あると思う。非常に高い成長性と、余地があるのでは。自分たちがやっているビジネスを振り返ってみると、その調査はどこか違和感がある」

福島「マーケティングの話かなあと。Gunosyと組んでやったら別ルートでの流入も増えたとか、接点の問題はあるのでは」

土井「自分の書いたものが広がるのは単純に嬉しい。キュレーションアプリ、ポータルサイトの存在はありがたいと思う。Yahoo!とかでどこの媒体とか気にされているかというと、そうではないなというのが感覚。接触ポイントではあるのだけれども、エンゲージメントポイントかというと、ちょっと」

ユーザー層に与える影響について

・産経は比較的保守的で、若い人にリーチ出来るキュレーションアプリは良い接点ではあると思うのだけど、どうか。

土井「良い接点ではある。スマホのユーザー数の増加はある。デモグラの変化でいうと、うちが弱かった20代の女性だったり、スマホの比率が高まったり、そういうのはある」

高橋「デジタルファースト。若い人に強くないと、生きていけない。ビジュアルエレメンツ、そして独自のコンテンツ、それが強いところが生き残っていくのでは。ハフポ創業者が重視しているのは、QOL、生活の質に関する記事。これが読まれる。主婦だったり。シビックジャーナリズムを大事にしていきたい」

山田「紙の方が年齢は上。オンラインのメディアは書籍と意外と仲が良い。人を育てる場がオンラインにきている。そこで鍛えて書籍を書いてもらう、そんな面も。紙との連動、クロスメディアをやることはできる」

山田「紙とオンラインは内容が違うので、客層は異なってくるんだろうなあと。ブランディングをやっていないから、ユーザーは人だったり媒体だったりで選ぶことがなかったりする。昔もそうだったかというと、記者なんかは個性的な人がいたりする。媒体側が平準化されている点もあるので、逆張りで変わった切り口を出したりしていければ。いい記事が出せれば、いい読者がついてくるとは思っている」

質疑応答

・欲しいものと必要な情報をミックスするにあたって、どうなっていくのか
藤村「それがSmartNewsだと思っている。安心してください。まだまだできていないこともあるとは思うが、『おれにとって重要』そんな情報をどう取り出すのか、そこに取り組んでいきたい」

福島「そんなミックスが簡単になるかというと、ならないとは思う。コールドスタート問題をどう解決するのか、それは技術の問題ではないと思っている」

バイラルについて、キュレーション側とCP側でどう思うのかby弁護士ドットコム亀松さん。
福島「ソーシャルで時間を使い始めた、というのがあると思う。検索とは構造が異なるハックをしなきゃいけなくなった、そんな構造があると思う。意味があるかないかでいうと、意味があると思う。コンテンツとはまた別に、どうやって届けるのか、という点を問うてるのかなと。その一つの解としてバイラルメディアがあるのではと」

福島「技術的にはバズをデータで可視化して、こうすればバズるという解析で技術的にも面白い」

山田「面白い。技術とか面白いが、数年度にはどこでもやっているだろうなという意味で、先駆者。マーケティング、テクノロジーの最先端がある。これからも伸びていくのでは。お金が集まると、オリジナルのジャーナリズムをやろうとか、なっていくはず。今はとんがっているけど、少しずつ当たり前になっていくのでは」

ニュースメディアの将来について一言

山田「明るいと思う。今は成長痛。読者がテクノロジーを通じてニュースを消費できるようになったので、適応すると成長する」

産経「明るい。ただ、同じものを10社も20社もかいていても仕方ない」

高橋「楽しくて仕方ない。色んなDNAが混ざり合ってニュースを作っている。これから先を見ていくと、最後はジャーナリズムに対する情熱が大事だと思う。そういったDNAは大切にしていきたい」

福島「明るいと思います。Gunosyとしては、その人が大事にしているものを届けたい。健全な競争を歓迎したいが、良いコンテンツをいろんな人に届けて読んでもらう、そんな姿勢を共有して、みんなでデカイ市場を作っていきたい」

藤村「このなかでたぶん一番年齢が高いw みんなで育てていけたら。難しい点は、多様性を作り出すという点。ビジネスありなしでも。あらゆるレベル、層においても担保していくこと。同調圧力が働きやすい世の中ではあるけど、多様性を認めたい、そこに加担していきたい」